最終更新日:2023/09/01
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機の特徴と、仕様・機能について
複合機の導入を検討する際は、国内外を問わずできるだけ多くのメーカーについてリサーチすることをおすすめします。今回は、日本国内におけるコピー機・複合機の老舗メーカーである京セラ(KYOCERA)についてご紹介します。
京セラ(KYOCERA)ブランド紹介
京セラ(KYOCERA)は京都府京都市に本社を置く電機メーカーです。売上は年間で1兆5000億円に迫る規模で、社員数は7万人を超えています。名実ともに大企業といえるでしょう。京セラ(KYOCERA)といえば携帯電話というイメージがありますが、そのほかの事業ドメインとして太陽光発電システム、宝飾品、電子部品、OA機器、ヘルスケア製品事業などを行っています。
その創業は古く、1959年に「京都セラミック株式会社」の名前で設立されました。プリンターや複合機などのOA機器の販売製造はKYOCERAブランドの名で、「KYOCERAドキュメントソリューションズ」が担っています。複合機の主力ラインとして「TASKalfa」シリーズと「ECOSYS」シリーズを開発しており、頻繁にカラー複合機・モノクロ複合機のリニューアルを行っています。
「TASKalfa」は2009年に立ち上げられた京セラ(KYOCERA)の新しい複合機ラインです。認知向上を目的として、世界的な統一名で商品展開を行っています。本ラインの名前は「オフィス内のタスク(TASK)を助けるためにいちばん(アルファ)役に立つ製品でありたい」という願いからきています。
京セラ(KYOCERA)のコピー機・複合機に共通する特徴
京セラ(KYOCERA)のコピー機・複合機は国内シェアが低いため、馴染みのない方が多いかもしれません。一方で、ビジネスユースとして活用できる性能基準を十分に満たしています。京セラ(KYOCERA)のコピー機・複合機の特徴から、いくつかピックアップしてご紹介いたします。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機の操作性
操作パネルには9インチの液晶パネルが採用されています。スマートフォンを操作する要領で、タップ、スワイプ、ドラッグ&ドロップ、ピンチイン、ピンチアウトなどで操作します。使いやすさを追求するためにメニュー画面のカスタマイズもできるようになっており、業務によって利用頻度の高い機能のアイコンを起動しやすい位置に持ってくるなどのパーソナライゼーションが可能です。
インターフェイスのデザインもシンプルにされていて、大きめのボタンで押し間違いのないように9インチの液晶パネルを有効に活用しています。入力にはソフトテンキーも使えるので、多くの数字を入力する際でも素早く操作できます。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機のユーザビリティ
京セラ(KYOCERA)の複合機は大型のタッチパネルを搭載し、できるだけ物理ボタンを排除したスッキリしたデザインを採用しています。直角から15度程度まで角度調整できるので、状況や身長によって見やすく調整できるようになっています。
また、オプションでテンキーを付けることも可能です。FAX送信で番号入力をすることが多い企業などには重宝されているオプションです。さらに、普段複合機のメンテナンスなどを行わない人でもわかりやすいようにアニメーションのガイドがパネルに表示されるようになっています。紙づまりやトナーや用紙の交換など、手順や場所などをアニメーションで教えてくれるので、誰でも簡単に取り扱うことができます。ホーム画面はカスタマイズできるようになっていて、業務によって使用頻度が高いメニューなどのアイコンをタッチしやすい場所に設置できます。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機のエコロジー
「エコプリント」という機能はトナーの濃度を5段階で調節する機能です。資料の印象を変えることなく画質を維持しながらトナー使用料を低減することができます。そのほかにも京セラ(KYOCERA)の複合機にはエコを実現する機能がいくつも搭載されています。資料をまとめてスキャンやコピーする際には、間に白紙が存在した場合、その白紙を飛ばして処理してくれます。文書の集約機能は、もともと2枚または4枚の文書を1枚の紙に圧縮して印刷する機能です。ウィークリータイマー機能は、曜日別に電源のオンオフ時間をあらかじめ設定するタイマー機能で、管理者が不在の日でも電源を管理し、電力消費を抑えます。
KYOCERAグループは、CSR活動を通してグループ全体でエコロジーとエコノミーの両立を目指しています。特に温暖化対策のための省エネ対策では、太陽光発電システムの導入など積極的に活動しています。これらが評価され環境省の「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」を7年連続で受賞するという、大きな功績を残しています。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機の耐久性
京セラ(KYOCERA)はセラミックをはじめとする素材開発を創業当初から行ってきました。その技術は複合機にも反映されています。特筆すべきは、トナーを紙に印字するためのドラムを自社開発している点です。
京セラ(KYOCERA)製品のドラムには、アモルファスシリコンという素材が採用されています。通常のドラムは印刷枚数10万枚程度が寿命と考えられていますが、アモルファスシリコンを使用したKYOCERAのドラムは約100万枚の印刷が可能です。このことから、京セラ(KYOCERA)のドラムは「世界一耐久性が高いドラム」ともいわれています。
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京セラ(KYOCERA)のコピー機・複合機の仕様と機能
ビジネスユースのコピー機・複合機に求められるのが、セキュリティとネットワークの機能・使用です。京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機のセキュリティとネットワークについてお伝えします。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機のセキュリティ
京セラ(KYOCERA)の複合機ではジョブボックスと呼ばれるジョブ管理システムが採用されています。ジョブボックスは複合機の印刷タスクが始まる前に、あらかじめ利用者が定めたパスワードを入力するシステムです。パスワードを入力しなければタスクは開始されないので、資料の置き忘れによる情報漏洩を防ぐことができます。
また、ジョブボックスは大量印刷時に1部だけ試し刷りして内容を確認してから出力する、といった使い方もできます。ICカードでの利用権限の管理も可能で、ユーザー毎にプリンター、FAX、スキャン、コピーのどの機能を利用できるか設定することができます。さらに、FAXの誤送信を防ぐためのガイドライン「FASEC1」にも適合した構造になっているため書類をFAX送信する際に宛先の2重入力や受信FAXの放置防止します。
ユーザーはHDD(ハードディスクドライブ)にアクセスすることができないため、HDDに蓄積したデータを参照することはできない仕組みになっています。また、HDDの残存データは自動的に上書き消去されるようになっており、状況に応じて「1回上書き」と「3回上書き」を使い分けることができます。どちらにせよ、古い情報から削除されるので情報漏洩対策に高い効果が期待できます。
京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機のネットワーク
京セラ(KYOCERA)の複合機は通常の無線LAN、Wi-Fiダイレクト、有線LANの3つのネットワークを同時に使い分けることができます。これによって、柔軟なオフィス環境を構築が可能です。Wi-Fiダイレクト接続は、複合機本体とスマートフォンを直接接続して、パソコンなどの端末を介することなくデータをやりとりすることができます。外部クラウドサービスとの連携も強めており、タッチパネルからGoogle DriveやEvernoteの文書を印刷したり、書面をスキャンしてそれらのクラウドスペース上にデータとして保存することもできます。
クラウドサービスとのスムーズな連携が想定された設計
京セラ(KYOCERA)の複合機はECOSYS NETと呼ばれる管理ソフトウェアに対応しています。ECOSYS NETは京セラ(KYOCERA)の複合機の状態監視やレポートの作成などをほぼ自動的に行って、管理者のスムーズな複合機運用を手助けします。また、KYOCERA-NET Viewerという別の管理ソフトを使用することで、ネットワーク上に存在するすべての複合機の用紙サイズ、用紙切れなどが視覚的にわかるイラストで表示され状況を確認できるようになります。ひとつひとつの複合機の状態を見て回らなくても、複数台まとめての複合機管理が可能になります。
京セラ(KYOCERA)のおすすめ製品
「TASKalfa」は2009年から展開されている京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機の主力ラインです。頻繁にリニューアルされており、そのたびに最新のビジネスユースを意識した機能・仕様変更が行われてきました。以下では2019年に発表されたTASKalfaの最新機種からいくつかご紹介します。
TASKalfa 6053ci
「TASKalfa 6053ci」は2019年に発表された同シリーズのモデルのなかでも上位機種に分類される製品です。カラー毎分55枚、モノクロ60枚の高速印刷に対応しています。旧機種である「6052ci」からさらに最新ビジネスユースへの適応、印刷物の高画質化、メンテナンス性の向上を実現しました。
10.1インチの大型タッチパネルは見やすさ、操作性に優れており、ユーザーを問わず簡単に使用可能です。モバイル端末との連携機能も充実しています。また、リモートのメンテナンス機能を向上させたことにより、ユーザーの管理負荷を低減しました。 新機種でも京セラ(KYOCERA)製品の特徴であるシックなボディーカラーは健在です。今回のカラーにはブラキッシュブルーを採用しており、「オシャレさ」を意識したオフィスにも自然とマッチします。
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TASKalfa 4053ci
「TASKalfa 4053ci」はカラー毎分40枚、モノクロ毎分40枚の印刷に対応したモデルです。今回の同シリーズのなかでは、中間スペックの機種に分類されます。印刷スピードやファーストコピータイムを除き、上位機種との大きな違いはありません。月間印刷枚数が10,000枚程度のオフィスにはこちらの製品が適しています。
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TASKalfa 2553ci
「TASKalfa 2553ci」はTASKalfaシリーズのなかでは下位のモデルにあたります。印刷スピードはカラー・モノクロともに毎分25枚です。内蔵SSDが32GBと上位機種よりも容量が増えていますが、その代わり、HDDはオプションでの搭載になります。
こちらのモデルではボディーカラーとしてブラキッシュブルーに加え、ピュアホワイトを選択可能です。医療現場など現場が白を基調とした色合いの場合は、ピュアホワイトの導入をおすすめします。
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京セラ(KYOCERA)コピー機・複合機を利用している方からの声
コピー機・複合機を選ぶ際に何よりも参考になる情報は、ユーザーの間での評判ではないでしょうか。以下では京セラ(KYOCERA)製品を利用している方から寄せられた感想をいくつかご紹介します。
“店舗で京セラ(KYOCERA)の複合機を導入しています。設置場所は屋外に面した出入口に近く機械にとって良い環境とはいえませんが、故障もなく稼働しています。”
コピー機・複合機開発において京セラ(KYOCERA)が重点を置いている要素のひとつが耐久性です。とりわけ、内蔵部品のひとつであるドラムに独自の素材を採用し、耐久性を高めています。ユーザーの間でも、耐久性について評価する声は少なくありませんでした。精密機械にとって店舗の出入り口付近など気温変化が激しい場所はあまり良い環境とはいえません。しかし京セラ(KYOCERA)の複合機はそのような環境においても、問題なく稼働してくれると評判です。
“非常に安価で導入したためそれほど期待していなかったのですが……、とても使いやすかったです。インターフェースがユーザー目線で開発されていると感じます。また、FAXを送る機会が多いので、FAXの同時送信機能がとても便利です。”
タッチパネルの操作性は多くのユーザーが評価ポイントとして挙げていました。オフィスに設置した複合機はさまざまなリテラシーを持つ社員が利用します。誰でも触感的に利用できるインターフェースは重要です。現場によっては、FAXを同時に送信できる機能も役立つでしょう。
京セラ(KYOCERA)の製品はこんな企業におすすめ
京セラ(KYOCERA)製品の安さは、コピー機・複合機業界でもトップクラスです。そのため、導入コストの低さを重要視する企業であれば、TOSHIBAやSHARPなど他の安価な製品を販売しているメーカーとともに選択肢に入れるでしょう。一方で性能に関する評価は決して低くありません。ユーザーの声では、操作性が高く評価されています。複合機に触れたことがない社員が多くいる現場や、快適な操作による生産性向上が期待されている現場におすすめです。
まとめ
京セラ(KYOCERA)は環境への配慮と業務効率化を同時に実現する素晴らしいメーカーです。特にグローバルブランドの「TASKalfa」では、ローエンド機からハイエンド機まで省エネ設計と利便性の高い機能が搭載されています。国内シェアの少なさからあまりコピー機・複合機のメーカーとしてはあまり知られていませんが、複合機の導入を考えているのならば、京セラ(KYOCERA)の製品を一考してみるのもひとつの選択肢でしょう。
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